オーケストラの楽器:バイオリン
バイオリン(Violin、またヴァイオリン 、提琴を表記する) は代表的な弦楽器であり、クラシック音楽ではピアノに並んで非常にポピュラーな楽器です。
本の弦を弓でこすることによって演奏される。
>>日本におけるバイオリンの歴史
16世紀中頃にはすでにヴィオラ・ダ・ブラッチョが日本に伝わっていたようである。
当時ポルトガル修道士がミサでの演奏用として日本の子供に教えたことが、フロイスの「日本史」に書かれている。
しかし日本人が本格的にヴァイオリンを扱うのは明治以降と言っていいだろう。1880年音楽取調掛の教師として来日したアメリカ人ルーサー・ホワイティング・メーソンが手ほどきをしたのが始めである。
ドイツ系を主とした外国人教師によって奏者が養成され、ヴァイオリンは少しずつ広まっていった。
また大正時代にはジンバリスト、ハイフェッツ、クライスラー、プルメスター、エルマンといった名演奏家が続々来日し、大きな影響を与えている。
戦後になると各種の教則本が普及し、幼児教育も盛んになって、技術水準が飛躍的に上がっていった。
現在では世界で活躍する日本人奏者も多数いる一方、アマチュアとしての愛好家もピアノに次いで幅広く存在する。
>>構造
全長は約60cm。重さは楽器にもよるが、だいたい500g弱。
木製だが、部位によって使われる木は異なる。一般的に表板は柔らかい木、側板と裏板には硬い木が好まれる。多くは前者に唐檜、後者に楓を用いる。指板は現在では黒檀が使われる。
表板の裏側には力木(ちからぎ)と呼ばれる部品が張りつけられる。これは表板を補強するとともに、特に低音の響きを強める役割を果たす。
ヴァイオリン内部は空洞となっており、内部には魂柱(こんちゅう)と呼ばれる木の柱が入れられている。魂柱は表板と裏板を支え、振動を伝え、音質を決定する大切な役割を果たす。力木、魂柱も多くは唐檜で作られる。
指板にはフレットが存在しない。
指板の先には弦の張力を調整する糸巻き(ペグ)がついている。先端の渦巻きは装飾で、この部分に別の彫刻(人、天使、ライオン等の顔)が施される場合もある。
ヴァイオリンには保護のためニスが塗られているが、これは楽器の光沢を増し見た目を美しくしている。なおニスと音質との関係については下部「ニスと音響」を参照。
【弦】
もともとはガット(羊の腸)を用いていた。しかし標準ピッチが上昇するにつれ弦に高い張力が要求され、現在のガット弦は金属の巻線によって補強されている。金属だけのものや合成繊維(ナイロン弦)のものも多く用いられる。
【ヴァイオリンの弓】
弾力のある湾曲した木製の棒(スティック)に、馬の尾の毛が平たく張ってあり、この毛に松脂を塗って摩擦を強くし、これで弦の上をこする(滑らせる)。
スティックは通常ペルナンブコという木(南米産)で作られるが、安い物にはブラジルウッドが使われる。また最近ではカーボンファイバーやグラスファイバー製のものもある。